第11回:『ラピスラズリの約束』三七十

今日も元気に、BLレビューのコーナー!

これまでの作品、全部おもしろかったから、今回も楽しみだよ。

お!いいねいいね~。

じゃあさっそく行ってみよう。今回紹介するBL作品はコチラ!

三七十先生の「ラピスラズリの約束 上」でーす。

 

ラピスラズリの約束 上 (ムーグコミックス BFシリーズ)ラピスラズリの約束 上 (ムーグコミックス BFシリーズ)

男の性に値段をつける――…
売り専バー『ラピスラズリ』。
ボーイの真理は、行為のあと鏡に映った自らの姿を見て妖しく微笑む。
“酷くしてくれること”を条件に女装をして客をとり、過激な行為を繰り返した白い肌には生々しくいくつもの傷跡が残っていた。
だがある日、そんな真理のもとに客として現れたのは、虫も殺せないような顔と雰囲気を持った男、草鹿将秀だった。
まっすぐすぎる草鹿と歪んでいなければ立つ事も出来ない真理。正反対のふたりは、遠いようで近い闇を抱えていて…?

憎むほどに愛おしいもの、心の深淵を抉り出すハード・ラブストーリー。

 

……ふー先生、質問です。

なんだね、せんたくん。

「うりせん」って……?

うむ、「売り専」とは、ずばり男性にカラダを売る男性の事であーる。

そ、そう……なん、ですね……。

まぁまぁまぁ、そんなに構えずに読んで行こうよ!

う、うん。

(パラパラパラ……)

なんか、せんたが解りやすくドヨ~ンとしております。

だって……いきなり、痛々しいから……。

うん、まぁそっか。暴力的な性行為から始まって、鏡の中の傷だらけの自分に向かって「ざまぁみろ!」だもんね。

この人が主人公なんだよね?

すごく綺麗な人だけど、その分痛々しさが際立ってつらいな……。

主人公は「真理」って名乗ってる男性なんだけど、華奢だし綺麗なんだよね。

「お仕事」の時は、スカート履いてウィッグも付けてるから、ほんと少女の様な妖艶さ!

……たくさん、殴られたりしてるけど……これって……Sとか、Mとかっていうやつなの?

う~ん……読んだ感じだと、ちょっと違う印象を受けるよね。

客の方は、Sが多そうだけど、真理の場合は、「自傷」に近いんじゃないかなってオレは思ったよ。

身体を売ったり傷つけたり……どうして、こんなに自分を痛め付けるんだろう……。

ここまで病んでしまった理由が知りたくなるよね。

……それにしても、せんたの口からSMっていう言葉が出るとは、おどろき桃の木。

ふ、ふー……からかわないでよー……。

ごめんごめん。

さ~て、ここで真理の心の闇を紐解く重要人物「草鹿(くさか)さん」の登場だね。

なんていうか……こういうお店に、縁がなさそうな人に見えるね。

真面目リーマンが、服着て歩いてる様な風貌だもんね。

実際、真理を相手にドギマギしちゃって、ウブな反応に萌え~!!

(ふー、もうスイッチ入ってる……)

真理さんと草鹿さん、正反対のタイプって感じがする。

真理が客に求める条件の「酷くすること」も拒否するんだよね。

草鹿さん、他の恐いお客さんとは違う事情がありそう……。

そう。草鹿さんは、女性と恋愛する練習の為に、見た目が女性っぽい真理を指名したんだって。

見るからにお育ちが良さそうだし、親からの結婚のプレッシャーも、そりゃあキツイだろうね。

ご両親の期待に応えようと、こうやって努力するなんて……やっぱり草鹿さん、すごく真面目なんだね。

でもここで草鹿さんが、暴力以外の「酷くすること」を条件に出して真理を抱くんだよね。

これ……ちょっとすごいね……。

「ノンケになる為に真理を利用して、最終的には捨てます」ってね。

優しい草鹿さんが言うと、ドキリとする様な……。

でも、その後は本当にジェントルメンに真理を抱くんだよね。

真理的には、優しく扱われる事に慣れてなくて、嫌悪感があるみたいだけど。

草鹿さんは、どんどん真理さんの事が気になっていくんだね。

積極的にお店に通ったり、店外デートに連れ出したり……必死で距離を縮めようとしてるよね。

この健気さ……他人事とは思えないなぁ。

え……ふー、こんな経験あるの?

あるよー。必死に話しかけたり、デートに誘ったり……

でも、なっかなか親密度パラメータって上がらないんだよね。エンディング回収に、何周も何周も……。

そ、そうなんだ。

(エンディング回収……?)

さてさて。

草鹿さんの必死のアプローチの甲斐あって、真理の抱えてる闇がちょっと見えてきたよね。

うん、真理さんの過去の話も聞けたね。

実のお母さんに対して、ふか~い憎しみがあって……

それで、お母さんそっくりな姿になった自分を酷く扱ってたんだね。

「真理」って名前も、お母さんの名前だったんだね……。

………………。

せんた、今「闇の中を覗いてみたら更に深い闇が……」みたいなこと思ったでしょ?

うん……「歪んでないと逆に立ってられない」っていう台詞も、印象に残ったよ。

それ、真理が働いている「ラピスラズリ」のオーナーの台詞だね。

まさに、今の真理を象徴する言葉だよね。

オーナーみたいに、真理さんを気にかけてくれる人がいて、ちょっとホッとしたな。

ホッとしたといえば、草鹿さんと真理の普通のデートのシーン、良くなかった?

あ、うん。ショッピングしたりバッティングセンター行ったり、真理さんも楽しそうだった。

バッティングシーンで披露された、草鹿さんのYシャツの下に浮き出る筋肉……むふふふふふ……。

えっ、そこなの?

あとさ、大好きなチョコを食べてる時の真理って、きゃわたん!!

スレてる真理ちゃんのピュアな笑顔に、草鹿さんも更にキュンキュンしちゃうわけです。

本当は、こんな表情もできるんだね……。

チョコと同じくらい甘~い、草鹿さんの優しさにも甘えちゃえばいいのに~。

二人が色々お話ししてく中で、草鹿さんの事も少しわかったね。

家が厳しいって気配は感じてたけど、趣味まで強制って……うげー。

お父さんが有名な弁護士さんで、お母さんも……すごく怖かった……。

ホモフォビアって、同性愛が許せないって人って事?

うん。草鹿さんの家は両親そろってホモフォビアで、草鹿さんの淡い初恋もブチ壊されちゃったんだってね。

こんなふうに育てられたら、息苦しくておかしくなりそう。

オレだったら間違いなく、盗んだバイクで走りだすね。

でも、真理さんと出会ってから、少しずつ親御さんの束縛から逃れようとし始めたんだね。

「反抗期はじめました」って感じの、微笑ましい反抗からだけどね。

真理の方も、正反対に見えた草鹿さんにも同じように暗い部分があるって知って、ちょっと心を開いた感じがしない?

うん、表情や態度が柔らかくなった感じがする。

そんな風に少しずつ、二人がいい方向に変化を見せたのも束の間……。

えっ……。

常連のお客さんに、特に酷く抱かれた事をキッカケに、真理が徐々に壊れ始めてしまうんだ。

そうしないと生きていけなかったとはいえ、「酷く扱われること」に真理の精神と身体がもう限界だったんじゃないかな……。

痛々しいよ……。

そんな生き方は、もうおしまいにして欲しい。

優しく抱き締められて眠りにつく、ボロボロの真理がすっごく儚くてさ……。

胸が……こう、ギューっと締め付けられるよね。

このまま、優しくされる事の良さに気づいて欲しいな。

なのに、こんなタイミングで……。

ま、まだ何かあるの……?

真理の母親に関する、衝撃事実が判明するんだよ。

わ……。

真理さん、すごい動揺してる。……でも、そうだよね。

言っちゃえば、真理のアイデンティティを揺るがす様な事実だもんね。

でも、ここまで傷付いて初めて、真理は自分から草鹿さんを求める……!

あ、自分から草鹿さんに「優しくしてください」って言うんだね。

真理さんがそう伝えられるようになってよかった……。

やっと、自ら優しさを求め始めて、救済展開かな……という雰囲気で本編は終わるんだけど……。

ふー、なんか……悲し気なモノローグが……。

さよなら……って……?

更に気になるのは、最後の方に描かれていた、各所の不穏な動き。

草鹿さんに恨みを持ってる常連さんとか、草鹿さんの親御さんとかだよね……?

果たして、下巻ではどうなってしまうのか……!!真理と草鹿さんは幸せになれるのか……!!

「ラピスラズリの約束 上」是非読んでみてください。

すごく続きが気になる……。

なんだか、展開にハラハラしっぱなしだったな。

このドラマチックな展開の仕方が、この作品の魅力だよね。

それから……ボロボロなのに、不思議と神々しく見えるくらい真理が美しい!!

うん、それはわかる気がする。表紙もすごく綺麗でじっと見ちゃったよ。

そんなせんたくんに、朗報じゃー!

え……なに?

「新たな扉のムコウガワ。Vol.5」では、三七十先生へのインタビューに加え……

な、な、な~んと!表紙のイラストメイキングも公開して貰ってまーす!!

そうなんだ。ちょっと見てみたいな……。

じゃあこの後、一緒に見よ!

今回も、オレたちのレビューにお付き合い頂き、ありがとうございました!!

また、次回もよろしくお願いします。

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